「二人の旅人」

弓田 盛樹
 去年の8月、僕が横川駅の辺りを歩いていたときに、2人の宣教師に声をかけられました。2人の宣教師はどちらの方も学生で、伝道しながら旅をしているとのことでした。その2人のうち1人は留学生でした。「私たちはイエス・キリストの教えについて、伝道しています。良かったらお話を聞いていただけませんか。」といわれました。僕は、そのときちょうど色々なことで悩み、これからどうしたらいいのか分からない状態でした。そのようなこともあり、話くらい聞いてみようと思い、2人についていきました。2人の宣教師に「どうして私たちの話を聞いてみようと思ったのですか?」と聞かれました。僕は
今大学生で、将来どうしたらいいのか分からないし、自分が何のためにここにいるのかさえも分からない、それで悩んでいるのだと言いました。2人は聖書を取り出し、言い
ました。「私たちは、この聖書に書いてあることが真実であると知っています。信じて、イエス様に全てを委ねてみてください。そうしたらあなたの中に変化が起こるはずです。」そして、「神様はわたしたち人類をお創りになられました。神様はわたしたち一人一人を愛しておられるのです。人間は神様の言葉によって導かれています。」と教えてくれました。また、最後に三滝に教会があることを教えてくれました。いつか行ってみてくださいと言われましたが、そのときは教会に行こうとは思いませんでした。神様なんかいるわけがない、キリスト教は外国の宗教で自分には全く関係ない。信じたところで何も変わるわけがないと思っていました。しかし、これが教会を知るきっかけになりました。
 今年になって僕は自分の人生において最大の過ちを犯してしまいました。中学生のころ僕はいじめに遭っていました。毎日が辛く感じました。高校は地元には行かず逃げるように実家から遠く離れた高校に行きました。そして希望の大学に合格し、うれしさの余り、毎日浮かれた生活を繰り返していました。そうしているうちに、自分が何をしているのか善悪の判断がつかなくなっていたのです。僕は良くないこととは知りながら、過ちを犯し続け、まわりの人たちに迷惑をかけ、特に両親に大きな負担と心配をかけました。その日の夜、ベッドの上に寝転んでこれからのことを考えていました。そのとき去年出会った2人の宣教師を思い出しました。「今すぐ教会に行こう。神様
に助けてもらいたい。」と思いました。急いで、インターネットで三滝にある教会を調べました。朝になり、ドキドキしながら教会に向かいました。今まで教会に行ったことがないし、どんなが出てくるのか、何て話をすればいいんだろうと不安な気持ちでした。しかし、教会では、イエス様について、そして神様について教えていただきました。神様がこの世の全てを創られ、愛に溢れた方で、イエス様は私たちの罪を許すために死なれたということを教えていただきました。そして僕はそのことを真実として受け入れました。それと同時に、今までどれだけ神様を悲しませるようなことをしただろうかと、僕は反省しました。
 こうして僕は神様の元に立ち返ることができました。僕は本当に心から救われたと思いました。教会に来て、今まで悩んでいたことや不安を感じていたことが全て解決しました。これまで探し求めていたものを見つけることもできたのです。 また、今まで教会に抱いていたイメージも変わりました。それまでの僕にとって教会は映画の世界のものでした。厳しい厳格なイメージしかありませんでした。でも、実際に教会に来てみるとそんなことはありませんでした。まだ小学生くらいの子供もいれば、赤ちゃん連れのお母さんもいる。それに、皆優しい。イメージとまるで正反対でした。礼拝に初めて参加したとき楽しい所だなと思えました。自分の視野が広がったような気がします。これからの自分にはもうこんな機会はないと思いました。神様の御恵みは本当に素晴らしいです。
 最近では自分の中に変化も訪れました。これまでは青空を見ても何とも思うことがなかったのに、教会に行くようになってからはこの青空も何でも神様の恵みなんだと思うようになりました。神様は素晴らしいものを僕たちの頭の上に平等に造ってくださいました。日々感謝しています。そんな素晴らしい神様の元に、導きによって立ち返ることができたことに感謝します。イエス様によって三滝グリーンチャペルに導かれました。
そして、洗礼を受けることができたことに感謝します。洗礼を受けて、新しく生まれ変わりました。10月7日は僕の第二の誕生日です。イエス様に救われ、これからの人生を神様と共に歩んでいけることに感謝します。