牧師コラム:病める子供たち <1998年4月>
 少年がナイフで人を刺す、という恐ろしい事件が続発しています。ナイフを持ち歩いていること自体不思議ですが、むかついたりキレたりすると、友達でも先生でも警官でも、ナイフで刺してしまう心理は理解できません。しかも、このような重大事件を起こしている少年たちの多くは、普段は「普通の子」だというのですからますます分かりません。 私はYMCAの専門学校で週に一、二度授業を持っていますが、ここ数年、授業中の生徒たちの反応がどんどん弱くなり、普段も無表情になってきているように感じます。ほかの学校の先生方や、学生のカウンセリングをしておられる先生方も同じご意見のようです。学校に行けない子供たちは増加の一途ですし、いじめも実際には減っていません。摂食障害などで悩む子供たちも増えています。今、子供たちの心はひどく病んでいるのではないでしょうか。
  医者や心理学者、教育学者たちが、それぞれの立場からこの問題の原因を究明しようとしています。食事が悪いとか、学歴偏重の社会が悪いとか、家族の結びつきが弱っているとか、様々な意見が出されています。これらの問題の原因を探ることは大切ですが、今最も必要なのは、病んでしまった彼らの心が、どうすれば癒され、健康な心を取り戻せるか、ということではないでしょうか。
  心の病いや問題の多くは、子供の頃に負った心の傷に原因がある、と言われています。しかし、現代のティーン・エージャーを育てている親の世代こそ、実は癒されなければならない心の傷を山ほど背負っているのです。 結局、人も社会も科学も、人の心を癒すことはできません。人の心を癒せるのは、人の心を造られた神だけなのです。
 「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」 (聖書)
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