牧師コラム:がんばれ 家族! <2007年4月>
 今,日本の家族が危機にひんしています。まず家族が生まれません。1970年には年間100万組を超えていた結婚数が,70万組を割り込もうとしています。一方で離婚数は年間30万組に近づいています。せっかく生まれた家族の40%が壊れてしまう計算です。また,1980年には20%以下だった一人世帯は,増加の一途をたどり,2007年には「夫婦と子どもからなる世帯」を割合で追い越し,最も多い世帯の類型になるそうです。日本人はどんどん一人で暮らすようになっているのです。少子化はもちろん大きな問題ですが,子どもが生まれ育ってゆくためのゆりかごである家族がなくなっていくことこそもっと深刻な問題です。
 ではなぜ日本から家族が減っているのでしょうか。ライフスタイルの変化,価値観の多様化,個人主義の進行などいろいろな原因が考えられるでしょうが,私は日本人が人間関係を造り上げ,維持するための「心の力」が弱くなっていることが原因ではないかと思っています。
 人と深く関わるためには忍耐力,配慮や思い遣り,愛情や犠牲精神など様々な「心の力」が必要です。夫婦や親子など家族の関係は一生続く親密なものですからなおさらです。では「心の力」を育ててくれるのはどこでしょうか。もちろん家族です!
 聖書には,神は人を男と女に創造したと記されています。つまり神は家族を形成することを前提として人を造られたということです。それは,人が人によって成長し,研がれてゆくためです。家族を形成することは決して容易いことではないけれど,その困難さを背負ってこそ人は「心の力」を身につけることができるのです。そして,「心の力」によってこそ,人は本当の幸せを感じることができるのではないでしょうか。
 次の世代の人々が,また新しい家族を作り出す「心の力」の力を蓄えることができるように,私たちがそれぞれの家族を大切にし,互いに力を合わせてすてきな家族を作っていこうではありませんか。
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